お人形

 母のお友達(お料理の先生)のお母さん、おばあちゃまがお教室で習って作ったお人形を結婚と出産のお祝いにという事でいただいた。母がかわいい!と叫ぶとすぐに下さるそうなのだが、私にというのは口実なので母が気に入ったのなら持っていればいいのにと思う。今度聞いてみよう。おばあちゃまももうお年でいつまで作れるか分からないから、作れるうちにどんどん作って知人友人だけにあげたり販売したりしているようだ。お教室の先生のセンスが素晴らしく、おばあちゃまの手先が器用で生徒さんの中では1番綺麗に仕上がるというので、お店では買えないようなかわいいお人形が完成するのだそうだ。今まで20年位の間に何体も見て来たが、どうも雰囲気が2種類に分かれているような気がする。メルヘンチックな雰囲気のものと、もう少しさっぱりとしたもの。今回のものはショートヘアーでわりとさっぱりとしていた。さて、もういただけなくなる、買えなくなると思うと、もし機会があればと頼んでおこうかなぁという気持ちになる。たぶんお料理の生徒さんとその家族は皆そんな風に思っているのではないか。一応メルヘンチックな方が欲しい(買いたい)と伝えておこう。まだ欲しいの?もう無理よ。と言われそうだが、恐らくこういうお人形に今後お店で出会うことはないだろう。私はお人形好きではなかったはずなのだが・・・。20年も見ているうちにいつの間にかおばあちゃまのお人形を好きになっていた。数年前に結婚してから母がいただいた大きな特別の材料で作った髪のお人形を汚さないようにうちに置いて大事にしてもらえないかと言われた時、ん?何か欲しい気がするーと思ってもらったが、妹は、え?もらうの?と驚いていた。先に聞かれて断わったのだろう。子供がいると大きなお人形を大事に綺麗に残しておくのは結構大変だし。第一お人形好きではないし。とは言え、妹の所にも結婚のお祝いという事で小さいお人形をいただいている。それはまた特別メルヘンチックで私好みのものだ。それも実はそんなにいらないと思っているのだろうか。さすがにお祝いにいただいたものをたとえ妹が気に入っていなかったとしても欲しいとは言えないのだけれども。。。何かが欲しい、特別気に入った!という気持ちとはやっかいなものだ。