駐車場に着くと、丁度出てくる車があった。ラッキーと地下に降りていくと、あれ?どこも空いていない。よーく見ていると、今止めたばかりの車から人が降りてきて目が合った。がっかり。大宮ナンバーだった。随分遠くから。。。入口まで戻って車を停め、5分で戻りますという紙にPHSの電話番号も書いて窓に挟み、診察券を入れに行った。病院内はとてもすいていた。
 急いで駐車場に戻ると、次の車が降りて来ていて、若いお兄さんが通れなくて困っていた。ごめんなさい。並んでいます。と叫ぶと、少しして、どぉこに、車停めてるんだよぉと怒鳴られた。ごもっとも。ごめんなさい、空いていないんです。待っています。と叫びながら車に乗り込んでそのまま待った。又先ほどのお兄さんが、奥の方、あいてんじゃねぇの?と叫ぶ。奥の方は別の会社の駐車場なんです。空いてないんですよ。と答えながら、こんな口の聞き方をする人はこの辺にはいない、どこから来た人だろうとナンバーを見た。湘南だった。金髪だし、サーファーか?よく見ると助手席には、奥様も。。。今日始めて来て事情がよく分からないのだろう。又少しすると、暑いから、もうちょっと前すすんでくれる?と叫んで私の車を抜かして奥の方へ行き、奥さんを下ろしてよその会社の場所を使ってUターンした。離れているとはいえ、駐車場に2人で取り残されるのも気まずいが、誰も戻ってこない。地下の入口で、ラジオは雑音だらけだし、クーラーは止まっていると全くきかないので暑くて気が遠くなってきた。いつもなら10分待てば一台は空くのに、今日に限って30分誰も戻ってこなかった。
 やっと一台出て駐車し、待合室へ行くと、結構すいている。座るところがいくつか空いている状態を見て、もう呼ばれたかもしれないと思い、診察室の方の声に耳を澄ます。3人めで、案の定私の名前が呼ばれ、遠くから急いで歩いていくと、予想通り、診察室の扉が開いていて、もう自分の番だと分かった。すぐ前で待っている5人の方を差し置いて中に入った。
 基礎体温表を見ている先生が、「いい感じですね。尿検査をしてみましょう。外で待っていて下さい。」とおっしゃり、うなづいただけですぐ外に出て待つ。今日は診察室の外にも座る場所が確保出来る程度に空いていた。わりとすぐに、名前を呼ばれて検査をし、またすぐ外に出て、10分程待って呼ばれた時には少し眠っていたのか、はっとした。中に入ると、机の上に尿検査の結果がそのまま置いてあり、「今回は出ていませんね。すぐに生理が始まります。出来ていないと仮定して、5日めから飲むお薬を今日出していいですか?一応体温がしっかり下がったのを確認して5日めから薬を飲んで、次は12日めに予約を入れて来て下さい。もし体温が充分に下がらない場合には自分で尿検査をして確認してから薬を飲むようにして下さい。」と一気に言われ、お礼を言ってすぐ待合室へ戻る。5分お会計を待ち、処方箋をもらって徒歩3分の調剤薬局へ行く。
 調剤薬局の扉を開けると、前回のおじさんが、カウンターからこちらに手を伸ばしながら、暑いところすみません。すぐ出ます。と処方箋を受け取るのももどかしげに急いで奥へ引っ込んだ。1分程で、奥から名前を大声で叫びながらカウンターまで出てくる。自分がカウンターに到着する時間と、お客さんがソファーから立って、カウンターの前の椅子に座る時間を計算して、同時になるようにしているようだ。誰もいないのにせわしない感じで落ち着かなかった。椅子に座ると、今日が二度めの説明になりますけど、丁度分かりにくい時期なので、よく体温を確認してから飲んでください。5日めからになります。これです。この5錠ですね。水分を多めに取るようにして下さい。暖かい飲み物もその中に入れるように、とにかく水分を取って下さい。と言われ、この前そんな事全然何も言われなかったけどと思いながらお支払いをして立ち上がると、おじさんは、わざわざ領収書と薬の説明書を半分の大きさに折りたたみ、薬の入った袋の大きさに合わせて横向きにそろえ、すみません!どうもすみません。と頭を下げながら3つ同時に卒業証書か何かのように差し出した。どうしちゃったの?と思うような態度だ。何だか誰も店内にいないところからして、評判が悪くなってしまって、それであんなに卑屈なのか、と思ってしまった。駅前なので調剤薬局は他にもいくらでもある。次におかしかったら私も考えよう。ちょっと面白いんだけど。具合が悪いときには耐えられないだろう。
 初めてのAIHの結果が出てしまった。またもし奇跡が起これば出来るかもしれない程度の確率しかないので過度な期待はしていなかったが。。。明日か明後日から次の周期が始まる。後はこれを延々と繰り返していくだけだ。事前に準備万端整え、事後に準備万端整えるので、駄目だった場合、その準備が何とも無駄な感じがしてしまうのだが、それは一切したくありませんとは、今はあまり時間がなくなってきているので言えない。
 この間の激しい睡魔は何だったのだろう。明日は月に一度薬をもらいに行っている別の病院へ行く日だ。